
2023/3/24
[vol.08]株式会社 ドリーム・ダブル 様
株式会社 ドリーム・ダブル
株式会社 ドリーム・ダブルは、愛知県岡崎市大西町で、地域に密着したデイサービス「ドリームデイサービス光ケ丘」と、ケアプランを作成する「ドリーム介護支援センター光ケ丘」を運営しています。
そして今回、介護現場で約30年の経験を経てきた代表者が、車椅子の利用で頻発する事故を防ぐために、車椅子自動停止装置『ピタロック』を開発しました。
この技術は、各車椅子メーカー様へのライセンス供与によって、介護施設や個人利用者様にお届けしたいと考えています。ここから『ピタロック』について、詳しくご説明します。
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- 車椅子自動停止装置『ピタロック』を開発
特許も取得した『ピタロック』の機構
こちらは、試作段階の構造です。
実際の部品は、量産化などを想定して仕様変更が加えられています。
一般的な車椅子は、ご本人か介助者が自分でブレーキを操作する必要がありました。しかし『ピタロック』を装着した車椅子なら、立ったり座ったりという動作だけで、自動的にブレーキがかかったり解除されたりします。
つまりブレーキを意識することなく、必要に応じて車椅子を停めたり動かしたりできるため、ブレーキのかけ忘れ・解除のし忘れによる事故を未然に防ぐことができるのです。
特許第7127907号 |
車椅子及び車椅子用自動ブレーキ機構 |
座っている間はブレーキ解除
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- 座っている間はブレーキ解除
車椅子に座っている間は、利用者の体重によりピンが離れてブレーキが解除されるため、自由に動かせます。
立ち上がると自動でブレーキがかかる
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- 立ち上がると自動でブレーキがかかる
立ち上がると、バネの力でピンがタイヤに当たり、ブレーキがかかっている状態となるため、車椅子は動きません。
車椅子利用者様の不安や悩みを『ピタロック』で解決!
『ピタロック』で大きなリスクを回避できる
知らない間に車椅子が動くことで起きる事故は、本人にも家族にも深刻なダメージをもたらします。怪我の痛み・ショック・ストレス・通院費・入院費……ひいては寝たきり・ぼけ・介護疲れまで。人生も壊してしまいます。
私たちが望むのはただ一つ。『ピタロック』でこのリスクを回避することです。だからこそメーカーになるのではなく、ライセンスの提供をしたいのです。同時に机上の空論で終わらせないよう、今も試作品を作って技術の向上に努めています。
ピタロック』で新しい市場を生み出す
『ピタロック』は、後付けでもビルトインでも利用可能です。いずれもライセンスとして提供しますので、製造も販売も各メーカー様で進めていただけます。時間と手間の掛かる開発コストを大幅に圧縮できると思います。
後付け用として提供すれば、これまでに販売した自動停止装置なしの車椅子の市場が、新たな市場として再活用できます。また従来の設計を大きく変えることなく、新たな製品としてグレードアップできます。
ブレーキのかけ忘れ事故は、こうして起こる……
実際に、どのような事故がおきるのかをご紹介します。いずれも起きてからでは遅いのです。一つでも多くのメーカー様にご採用いただき、こうした事故を減らしたいと願っています。
例1:立ち上がった際に車椅子が後方へ移動したことに気づかず、座る際に転倒してしまう
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- 立ち上がった際に車椅子が後方へ移動したことに気づかず、座る際に転倒してしまう
例2:車椅子へ座ろうとした際、支えにしようとした車椅子が移動してしまい転倒してしまう
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- 車椅子へ座ろうとした際、支えにしようとした車椅子が移動してしまい転倒してしまう
例3:介助者が目を離したすきに、立ち上がったり、座ったりしようとして転倒してしまう
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- 介助者が目を離したすきに、立ち上がったり、座ったりしようとして転倒してしまう
人によるブレーキのかけ忘れを『ピタロック』で解決!
これらの漫画のように「人がブレーキをかけ忘れることで起こる車椅子の転倒事故」を機械の力を借りて解決するのが『ピタロック』です。
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- ピタロックの自動停止で安心
『ピタロック』は、自走式車椅子と介助式車椅子のどちらにも有効です。
介護現場で生まれた技術を、車椅子メーカー様に活用してほしい!
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- ピタロックの価値は絶大
開発の背景:注意喚起の限界を解決
私たちが運営するデイサービス「ドリームデイサービス光ケ丘」は岡崎市の民間施設第一号。1993年の委託契約開始から約30年、こうした事故を身をもって経験してきました。
どの車椅子メーカー様も「必ずブレーキがかかっていることを確認しましょう」と正しい使い方を注意喚起されています。しかしながら、利用者様の自己管理能力は衰えていきますし、介護者様も忙しさや疲れによって、注意が散漫になることがあります。その結果いたった結論が「人がいくら気をつけても解決できないことを機械で解決しよう」ということでした。
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- ドリームデイサービス光ケ丘
ひとりでも多くの方に届けたい
繰り返しになりますが、私たちはメーカーになりたいのではなく、この技術を車椅子メーカーのみなさまに活用していただきたいと考えています。
そもそも私たちにはれっきとした本業がありますし、現場での課題を解決するためにも『ピタロック』は必要です。そして同じ課題を抱えた人たちは大勢います。この課題を解決するには、小さな利益にとらわれている場合ではありません。
後付け部品として製造・販売していただくもよし、自社の車椅子に機構を取り入れるもよし、とにかく1社でも多くのメーカー様にご活用いただきたいと考えています。
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- 技術ライセンスの提供
車椅子メーカー様からのお問い合わせをお待ちしています
2023年1月現在、岡崎商工会議所のご協力を得て、地域の生産者を中心とした協力チームを編成し、実用に耐える性能の実現に取り組んでいます。春には試作を終え、弊社施設にて実証実験を始めます。これらのデータも活用しながら、同業の介護施設や病院に導入提案を行い、販路の整備も進めてまいります。
『ピタロック』の技術を、より多くの車椅子メーカー様にご活用いただくことで、ブレーキのかけ忘れによる転倒事故を防ぎ、介護の現場に安心と笑顔が増えることを願っています。
車椅子自動停止装置『ピタロック』の製造・販売、また機構のライセンス取得に興味があるメーカー様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。